ブログ

シベリアイタチはなぜ東日本にはいないのか?

今回から始まりましたアスワット顧問・渡辺茂樹とアスワット代表・福永健司の対談。対談形式で害獣対策から動物の生態までざっくばらんに討論していきたいと思っています。いつまで続くかわかりませんが、お付き合いの程、よろしくお願い致します。

福永:初回は「シベリアイタチはなぜ東日本にいないのか?」ということで、現在シベリアイタチの棲息分布の東限は長野県の佐久地方と言われてますが。なぜ西日本には爆発的に繁殖し、東日本にはいないのでしょう?

渡辺:福永さんはどう思います?

福永:木曽川、天竜川、大井川など大きな河川があり、シベリアイタチが東に移動していく上でそれが障害になっているから、というのが一般的な原因といわれてますね。

渡辺:それはあんまり一般的ではない、誰も言っていないよ。

福永:えっ?、いろんな文献に書いてありますが?

渡辺:いろんな文献って?、誰が言ってる? 具体的に。

福永:それは調べたことはないです。。。。

渡辺:そう、だからいまいち正確ではないと思うけど。意外と言われてないと思う。

福永:そうですね。僕もその説に少し疑問です。その説が正しければ、そんな河川よりも、もっと大きい海峡に阻まれている淡路島になぜたくさんのシベリアイタチが生息しているのかって言う事になります。

渡辺:これは全くの空想なんだけど、動物が非常に移入しづらい地域でもたまたま、100年に一度くらいの確率の出来事で移入してしまったってこともあるんじゃあないかな? 対馬のカワウソのように。(最近、話題になった対馬のユーラシアカワウソの事)

福永:と、いうことは偶然? 淡路島や四国のシベリアイタチの移入は偶然で、東日本にはそれが今まで偶然にも無かったと。

渡辺:あくまでも可能性ですけどね。

福永:では、陸続きよりも島間の方がシベリアイタチに関して言えば移入の確率は高い・・・なんでだろう?

渡辺:船があるから。橋を渡るよりも船で渡る方がむしろイタチなどの動物にとって渡り易い。というか自分で渡るのではなく安全に船で運ばれちゃう。

福永:確かに、イタチが紛れ込んだフェリーや貨物船が動き出してそのまま運ばれてしまう事はあるでしょうね。船内には隠れるところはたくさんあるし、それは特別なことではない。

渡辺:陸続きで橋を渡る方が渡り易いというのはむしろ違うとおもう。ロード・キル(車にひかれる)の可能性も高いし。

福永:なるほど。という事は岐阜、静岡の県境近辺の大きな河川にかかる橋の影響で東日本に移入しないということですか?

渡辺:それだけが原因という事ではありませんが。

福永:そうですね。

渡辺:だけど本当は静岡県の東部にもシベリアイタチがもう既に移入している可能性もある。ちゃんと調査されていないから。もしかしたら、河川よりも箱根の峠が原因の可能性だって絶対ないことはない。常識では箱根峠なんてありえないと思うけど、たかが人間の常識で判断するのはよくないと思う。もっと、事実に対して謙虚でなければ。こうであるはずだって事は最初からあっては駄目。そのために事実をちゃんと調べなくてはいけません。そもそも、現在本当に関東にシベリアイタチがいるか、いないかもわかんない。

福永:ほんとですね。

渡辺:キッチリと調査してないのが現実で、そこが問題なんです。長野県の佐久地方にシベリアイタチが移入したとわかったのは、福江さん(現:NPO法人生物多様性研究所 あーすわーむ理事)がミンクの調査をした過程で判ったこと。それがなければ現在なお、知られてなかったかもしれない。もしかしたらもう関東のにもシベリアイタチが移入しているってことも考えられます。

福永:但し、私たち駆除業者間の情報では、関東にシベリアイタチの家屋侵入被害の情報があるかといえば、私の知る範囲ではありませんので関東にはまだ移入していないのではないですかね。

渡辺:全く同感なのですが、だからといって物事は100%はないわけで、やっぱりちゃんと調査しなければ駄目です。

福永:では、どうやって調査すればいいでょうか?

渡辺:やはり、東日本の未移入といわれる地域のイタチと思われる糞のDNA検査。すべてが二ホンイタチの糞かもしれませんが、先ずその調査をしていないというのが問題なんです。昔はできなかったけれど今は技術的にできるんだから。

福永:それは予算の問題もありますよね。

渡辺:もちろん。最近は国が出す研究費は減額傾向、支援するスポンサーも少ないからね。

福永:お金の問題は私たちでは解決できませんからね。

渡辺:シベリアイタチに関していえば、まず行政がちゃんと現実を見て対応すべきです。今、行政のシベリアイタチに対する対応は見て見ぬふりをしていると思いませんか?

福永:それはシベリアイタチの家屋侵入被害は年々増加しているけれど、彼らによる農業被害がほぼないから有害鳥獣として扱いができない問題が大きいのでは?

渡辺:それは確かにあります。しかし、近畿におけるシベリアイタチの家屋侵入被害が増加し、多数の市民が騒音、糞尿被害で困っている現実もある。東日本の移入の件も含めて、国や自治体が実態をキッチリ把握できていないのが最大の問題。現実問題として、先ずは、実態調査を行う働きかけから始めなければいけないということでしょうね。

福永:全く同感です。判らないことだらけをひとつづつ消していくことから始めましょう。今日は忙しい中、ありがとうございました。

渡辺:ありがとうございました。

ブログ:『アスワット大阪支社のきまぐれ日記』更新のお知らせ

アスワットブログ:『アスワット大阪支社の気まぐれ日記』が更新されました。 今回は『富田林市・イタチ 早期対策で被害は最小』と題して大阪府富田林市のお客様のイタチ駆除施工のご依頼を紹介。イタチに限らず害獣駆除は早めの対策がお客様にとっても被害を最小限に食い止めると、いった内容です!  ぜひ、ご覧くださいね♪

9月~10月にかけて害獣駆除にとって最適なのはなぜ?

 天井裏などに侵入して騒音や糞尿などの被害をもたらす、イタチ、テン、ハクビシン、アライグマなどの家屋侵入を繰り返す動物を最近では『害獣』と呼び、彼らはクマのように冬眠することなく1年を通して活動しています。それらの害獣被害にあわれた方々が悩まれているのが、駆除施工を行う時期。『いつ駆除すればいいですか?』と、ほとんどの方がお聞きになります。

 現在進行形なら今すぐにとアドバイスを行います。しかし、害獣の家屋侵入が頻繁におきる時期は動物によって多少ことなりますが、おおよそ交尾が始まる2月後半から子育てが終わりに近づく9月初旬。ということは、それ以外の時期は害獣駆除に適しているかというと違うんですね。

気温が下がり、害獣の食べ物(鳥やカエル、魚やネズミなどの小動物やアケビやザクロなどの果実など)がなくなる11月下旬から2月中旬の間は、彼らの食べ物となる一部の小動物(コウモリ、ヤモリ、ネズミなど)が人家に侵入して春まで越冬、それを食べる害獣たちの餌場や、寒さや風雨をしのぐ立ち寄り所として頻繁に家屋侵入が行われるため、本当の意味でイタチやアライグマなど害獣の屋根裏侵入が減少するのが9月~10月の時期。

 なので、侵入が少ない時期に防除施工(害獣が外から家に侵入できるすべての穴や隙間を封鎖する作業)を行うことで追い出しにかかる手間や閉じ込めのリスクも減少するため、施工費用も低く抑えられるという意味においておすすめの時期ということになるわけです。

 但し、大きな問題がひとつ! それは害獣の侵入がおさまる時期に入ると被害にあったお客様自身がもうこれで害獣の被害が無くなるんじゃないかと思い様子をみてしまうことで、再度侵入回数が徐々に増えていき、来春には取り返しがつかない事態になるケースが往々にしてあります。常に害獣駆除にたずさわっていない方がほとんどなので、そう思いがちですが、現実は一度、害獣が侵入した民家はマーキングなどの効果によってかなりの高い確率で再侵入被害に悩まされます。

今年、前半にイタチやテン、ハクビシンなど害獣の屋根裏侵入被害に遭われた方には、9月から10月までの時期に害獣防除対策を行うことをお勧めします!

ブログ・『渡辺茂樹のいたちものがかり』更新のお知らせ

アスワット顧問のブログ・『渡辺茂樹のいたちものがかり』が更新されました。

今回は2017年度日本哺乳類学会大会見聞録:前編』『2017年度日本哺乳類学会見聞録:中編』『2017年度日本哺乳類学会見聞録:後編の一挙3編の更新です。

内容は今年9月8日~9月11日の期間、富山大学で行われた『2017年度日本哺乳類学会』に害獣専門業者アスワット・顧問:渡辺茂樹と代表:福永健司が参加。アスワットとして講演、研究発表した内容とともに、『カワウソ騒動』『アナグマ・ニホンイタチなどの保全問題』も含む見聞録をスパッと渡辺茂樹節で語っています。

内容の濃い記事となっていますのでぜひ、ご覧くださいね♪

 

ブログ/害虫・害獣駆除アスワットの奮闘記、更新のお知らせ

害虫・害獣駆除アスワットの奮闘記が更新されました!

今回は滋賀県高島市 針江地区 「かばた」の散策記と題して滋賀県高島市新旭町針江に古くから続く水との共生の文化『かばた』を訪ねてアスワット代表:福永がぶらり散策に出かけた感想記事です。

ぜひご覧くださいねー♪

1 18 19 20
無料でお見積もりをします。